青少年健全育成条例 ジャーナリスト長岡氏の発言。

長岡氏は、業界の自主規制を条例に組み込まれたことに業界は不信感を募らせたという趣旨の発言をしています。
ですが、本当に表示図書について条例に組込んだことは、業界にとって不利なのかという点が気になったのです。


何を言ってるんだと思った方、元々自主規制で行っていたことを条例に組み込むと、何かデメリットがあるのかを、まず考えてください。
強制されることと気持ち的にというのは、あるかもしれないですが、実際のデメリットというのはないのではないでしょうか。
区分販売が強制されるということを言いたい方がいるかもしれないですが、ここがポイントです。


条例に組み込まれることで、表示図書が区分販売されていない場合には、販売店に対する罰則が適用されるようになりました。
条例に組み込まれていない場合、その自主規制を守らない書店があった場合、どうなるか考えてください。


青少年が手に入れられるということで、不健全図書に指定される危険性が生まれるわけです。
実際に、区分販売が徹底される前には、表示図書で不健全指定されたものが存在しているという話があったと聞き及んでいます。
実際には、打合せ会で弾かれると思うのですが、その場合、条例で売ることに対して規則を設けていないと、そういう本を未成年に売られても、東京都は何も手を打てないことになるので、組み込みは必須なわけです。


と、結果からみた場合、18禁を出す側からすれば、安心して出せる状況が出来ただけな気がするのです。


次に、自主規制のルールを出した場合、条例に組み込まれるという発言ですが、これもかなり偏っている発言だなと。


東京都が求めていたのは、どういう表現で表示図書、グレーゾーン、全年齢を区分けしていくか部分であり、これは表現的な意味合いをもつため、これを条例に組み込むというのは、それこそ表現規制であり、東京都が行うとは到底考えられません。


実際にゲームの場合には CERO と共同で作業を行っています。
ですから、こんなページもあるわけです。


出版側がきちんと自主規制のルールを提示し、それが妥当であると判断され、守られるのであれば、このようなことになると思うのですが、東京都が条例に組み込むに違いない!となってしまっています。


なんでもかんでも東京都の行動は悪意に満ちているとするような言動は、あまりいただけないなと思ってしまいます。